自分の言葉が、結局一番おもしろい

怒りを上乗せする人と、自分でちょっと消費する人

世の中を見渡して気づくのは、「怒りを上乗せする人」と「その怒りをちょっと消費して減らす人」がいるということ。

自分が受けた「怒」のエネルギーに、「自分が怒られた」という自分の「怒エネルギー」を上乗せして、さらに「怒エネルギー」を増やして関係者にまき散らす人がいます。

一方で、自分が受けた「怒エネルギー」を弱めて周囲に伝える人もいます。

 

何かミスやトラブルが起こって自分がお客さんや上司から指摘されることがありますね。ミスやトラブルで誰かに迷惑をかけ、その人が「怒り」の感情を持ったとしましょう。そうしたら、まず第一次窓口の人が怒られます。会社でいえばおそらく営業の人でしょう。

営業担当者は自分が悪くなくてもお客さんに謝らなければいけません。心の中では「なんで自分が怒られなきゃいけないだ」と思いつつ、仕事だから謝らなければいけません。

そして、それを社内の関係者に共有します。この時に「怒エネルギーを上乗せる人」と「減らす人」に分かれます。

自分が受けた怒エネルギーに、「自分が怒られた!」というストレスを上乗せて、さらに強い怒エネルギーに進化させてしまう人がいます。

 

お客さんから「1」の怒エネルギーをもらったとします。ここで「なんで自分が怒られるんだよ!」という新たな怒りを追加して、「5」の怒エネルギーを社内の部下や関係者にぶつけます。そして、その「5」を受け取った部下は、自分が負ったストレスを上乗せて「10」の怒エネルギーを家庭やパートナーや社会に放出します。

一方で、お客さんからもらった「1」を、自分の中で消耗させ「0.5」にして社内に伝える人がいます。要望の内容は客観的に伝えるものの、感情的には明らかに怒エネルギーが減っている。そういう人もいます。

 

 

ぼくが20代のころ、「怒りを上乗せする人」が周りにたくさんいました。ぼく自身もそうだったかもしれません。こういう組織では、常にだれかが怒っていたり、誰かが持ち帰ってきた怒エネルギーが組織に充満するんです。

 

こういうことって、怒エネルギー以外にもあると思います。たとえば、「気にしぃエネルギー」。

あるお客さんが、想定よりもちょっと細かいことを気にしたとします。そしてそれを聞いた企業の担当者が「最近のお客さんは細かいことを気にするから、もっといろんなことを気にしなきゃいけない」と考えます。本人としては、もうお客さんに指摘されないようにとと保険をかけているつもりかもしれない。そして、部下に細かい指示をします。

それを聞いた部下は、「もう上司から指摘をされたくない」と思うようになり、必要以上に細かいことを気にして仕事をする。

結果として、誰も何も気にしないような細か~~~~~~いことまで気にするようになる。そして、残業が増える。

 

最近、長時間労働がより大きな社会問題になっています。「自分の時代はもっと働いていた」とか「もっと早く辞めちゃえばよかったのに」とかいう前に、そもそもそんなにたくさん仕事をする必要があったのかを考えなきゃいけないと思う。

ぼくがサラリーマンだったときを振り返ると、1日の半分くらいは意味がない仕事だったように思う。当時は意味があると思っていたし、組織的には「やらなきゃいけない仕事」だったけど、独立した今では絶対に「やらない」という判断をする仕事がたくさんあった。

 

怒エネルギーを上乗せる人も嫌だけど、気にしぃエネルギーを振りまいて無駄な仕事を増やす人も嫌だね。自分がそうならないように常に気をつけなきゃいけないと思う。

 
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