自分の言葉が、結局一番おもしろい

コミュ力をつけるために、本当に大事なこと

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こんにちは、木暮太一です。

今回は、話をわかりやすくし、コミュニケーション能力を高めるために、本当に必要なことを紹介していきます。当たり前のように感じるかもしれませんが、実際にできていない人が多くいます。本当に重要なポイントです。

 

●わかりやすいかどうかは誰が決める?

わかりやすく説明するために必要なものとは何でしょうか? それを考える前提として、認識しておくべきことがあります。それは、「わかりやすいかどうかを決めるのは自分ではなく相手」ということです。自分の説明がわかりやすいか/分かりづらいかを判断するのは、自分ではなく、説明を聞く側のほうです。

だから、一生懸命考えても、いくら努力しても、自分目線から抜け出せていなければ、わかりやすくはできないのです。そして、コミュニケーション能力は身につかないのです。

これは“ファッション”と同じです。街を歩くと、いろいろな服装であふれています。みな自分では「これがいい」と思って、その服を着ているわけです。でも、実際にそのファッションが「いい」かどうかを判断するのは他人です。自分がいくらその服を気に入っていても、いくらその服が高価でも、誰も評価しなければ、そのファッションは「いい」とは言えません。コミュニケーションもそれと一緒です。だから、自分の説明が相手からどう理解されているか、自分の説明が相手にどう受け取られているかを注意していなければなりません。ここが前提なんです。

 

●わかりやすく説明するために必要なこと~意識と表現

そのことを踏まえて、「わかりやすい説明」には何が必要かを考えます。結論からいいますと、必要なのは、「頭の良さ」でもセンスでもありません。では、何が必要なのかというと、それは「相手に理解してもらいたいと思う意識」と「相手に合わせて表現を変えること」です。

このブログでは、わかりやすくまとめるテクニックとして、「テンプレップの法則」を紹介しています。でも、そのテンプレップの法則が活きるのは、これらの「意識」と「表現」を適切に持っているからなのです。

「相手に理解してもらいたいと思う意識」とは、「相手に気を配り、自分の説明を何とか分かってもらおう」とする気持ちや姿勢です。「説明してやる」や「説明を聞いていても聞いていなくても、どっちでもいい」と思っていたとしたら、わかりやすい説明はできません。

また、「相手に合わせた表現」とは、「相手が理解しやすい表現」という意味です。人によって、理解できる/理解しやすい表現は違います。ケースバイケースで適切な表現を選ばなければいけません。
この「意識」と「表現」が合わさって、初めてわかりやすい説明ができるようになります。片方だけでは不十分です。両方必要です。

ここでスポーツについて考えてみましょう。スポーツの競技で良い結果を残すには、まず「うまくなりたい!」という強い意識を持ったうえで、そのために必要な個々の技術を身につけていきます。いくら強い意識を持っても、それだけで技術の習得を怠れば、良い結果を残すことはできないでしょう。反対に、練習の過程で、「別にうまくならなくてもいいや」と考えていたのでは、上達することはありません。

「わかりやすい説明」も、じつはこれと一緒です。「相手に伝えたい」「理解してもらいたい」という気持ちを持ち、そのための技術を磨くことで、誰でもわかりやすく説明することができるようになるんです。

 

●「わかりやすく説明できない人」の根本的な理由

反対に、わかりやすく説明できない人の、一番の「問題点」は何でしょうか? 世間一般に、わかりやすく説明できる人は「頭がいい」「なんでもよく知っている」と思われています。なので、そうできない原因は、「頭が悪い」「知識が足らない」ことにあると思われるかもしれません。

本当にそうでしょうか。

ここで、今までみなさんが出会った中で、「説明が分かりづらかった」「いつも何を言っているのか理解できなかった」という人のことを思い浮かべてみてください。

そういう人たちは、先生や教授といった人に教える職業に就いているくらいですから、学歴もある、いわゆる「頭のいい人」のはずです。だからといって、人にわかりやすく説明できるとは限らない。「天才は教師に向かない」ともよく言われますね。というのも、自分が簡単に理解できてしまうと、「相手の理解できないポイントが分からない」からです。それを考えると、頭が良いからといって、また知識がたくさんあるからといって、わかりやすい説明ができるわけではないということがご理解いただけるでしょう。

 

●一番重要なのは「意識」~わかりやすく説明するための基礎

ふつうの人でも、誰もが練習によってわかりやすく説明するための技術を身につけることができます。「“わかる”の三段階(把握、納得、再現)」を知り、「テンプレップの法則」を身につければ、わかりやすく説明できる能力が整います。

ただし、前提として「相手にわかりやすく伝えよう」という気持ちがなければ意味がありません。学校の先生や大学の教授の中には、

「自分が今説明しているテーマは高度な内容なので、それ相応の表現を使って話している、だからそれについて来れない人は問題外」

と言わんばかりの態度をとる人がいます。教える職業の人がこれでは、一体誰に伝のための説明なのか、疑問に感じてしまいます。

また、そこまで高飛車でなくても、「自分はちゃんと説明をしているのだから、聞く方が努力して理解してくれなければいけない」と考えている人もいます。学校では、説明するのが「先生」で、それを聞くのが「生徒」ですから、先生の側に「聞く方こそが努力すべき」という意識が根強く残っているのです。

このような考え方が身についている人に、わかりやすい説明を求めることができないのは、全く不思議ではありません。むしろ、当然の結果です。

さきほど、説明の「質」を判断するのは相手だとお伝えしました。だから、自分が伝えたいことが相手にちゃんと伝わっているか、相手にどう思われているか、を常に意識しなければいけないんです。そして、常にそう思っているためには、「相手に理解してもらいたいと思う意識」が前提で、不可欠な要素なのです。
この意識がなかったら、いつまでたっても、どんなテクニックを身につけても、わかりやすく説明することはできません。

反対に、このような意識を持つだけで、基礎的な「わかりやすい表現」ができるようになります。つまり、意識を変えるだけで、みなさんの「説明力」と「コミュニケーション能力」がアップするんです。

なぜか?

意識を変えれば、相手が理解できているかどうかを常に気にしながら説明を展開していけるようになります。その結果、口頭で説明するのであれば、早口をやめたり、あいまいな表現を避けるようになります。文章で説明するのであれば、改行をして読みやすくしたり、適宜見出しをつけたりして、できるだけ相手に伝わるように、工夫をするようになります。

これだけである程度、コミュニケーション能力が身につくのです。

プレゼンテーションや話し方のテクニックやスキルなど、書店に行けば数多くの説明術を紹介した本を見つけることができるでしょう。ただし、そういった技術を個別に学ばなくても、意識が変われば、自動的に表現方法が変わるんです。

どんな能力と技術を持っている人でも、やる気がなければ、良い結果を出すことは出来ません。

分かりやすく伝えることも一緒です。どんなテクニックを身につけても、「やる気(相手にわかりやすく伝えたい! 何としてでも理解してもらいたい!)」という気持ちがなければ、結果は出ないのです。

コミュニケーション能力を向上させるためには、とにもかくにも、この「やる気」を持てるかが重要なのです。

 

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